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みやき町

よくある質問と回答

AI使用について
その他
2026年07月06日
課名 情報未来課 情報担当 

【ご意見】


1.《きっかけ、現状・問題点》
 このたびは、私の町広報への応募についてご回答いただき、ありがとうございました。
 私の投稿作品は、21話中19話においてAIを使用していることを理由に、不採用となりまし
た。
 しかし、私の作品は、?郷土の民話を基に画像を作成し、?その民話の内容から下絵を考え、?民話の舞台をイメージした場面として構成し、?数度にわたり描き直しを行い、?既存作品を引用・模倣しないよう特に注意して制作しています。これまでの特許申請、学会発表の経験から、これまでの作品に抵触しないように慮っています。オリジナル作品であると自負しております。
 AIは使用しておりますが、あくまで私自身の構想や基絵をもとに、清書や仕上げを補助する道具として利用したものです。作品の内容や表現をAIに任せたものではなく、制作の主体は私自身にあります。
したがって、AIを使用したという理由だけで、単に「AIによる作品」として不採用とされ、さらに今後、AI使用作品を原則禁止とする方針が示されたことについては、納得できません。

2.《提案・意見》
 AIとは、人の作業や判断を支援するコンピュータ技術の一つです。現在では、文章作成、画像生成、翻訳、教育、企業活動、行政事務など、社会の幅広い分野で活用されています。
 近年、生成AIの利用は急速に広がっています。全国調査では、生成AIの利用率は2025年の27%から2026年には51%へ増加し、過半数に達しています。教育分野でも、教員が校務等で生成AIを利用している割合は全体で56%、高校では91%と報告されています。企業においても、業務で生成AIを活用している企業は34.5%であり、大企業では46.5%、従業員1,000人超の企業では63.6%に達しています。さらに、自治体でも、生成AIを導入済みの団体は都道府県で87.2%、指定都市で90.0%とされています。
 このように、生成AIは、もはや一部の専門家だけが使用する特殊な技術ではなく、教育、行政、企業及び個人の活動を支える一般的な道具となっています。
 そのような時代において、作品の内容や制作過程を確認せず、AIを使用したという一点のみをもって、一律に不採用又は使用禁止とする取扱いは、著作権保護のための慎重な対応というより、社会の実態や技術の進展に即さない、極めて時代錯誤の対応であると言わざるを得ません。
 問題とすべきは、AIを使用したかどうかではなく、既存の著作物と具体的に類似しているか、特定の著作物に依拠しているか、制作の主体が誰にあるかという点です。文化庁も、AIを利用して画像等を生成した場合であっても、著作権侵害となるかどうかは、人が通常の方法で制作した場合と同様に、「類似性」及び「依拠性」によって判断されるとの考え方を示しています。
 町広報として、著作権や第三者の権利を尊重し、慎重に掲載判断を行うことは理解します。しかし、「AI使用=不可」と一律に扱うのではなく、作品ごとに内容、制作過程、制作主体、既存著作物との具体的な類似性の有無を確認した上で、個別に判断する柔軟な取扱いへ見直していただきたいと考えます。
 今回の掲載見送りを一つの契機として、郷土に残る民話を記録し、次の世代へ伝えるため、このたび一冊の本として自費出版いたしました。国立国会図書館へは納本を済ませています。
 今回、町広報への掲載を改めて求めるものではありません。その必要もありません。ただし、今後の取扱いについては、AI使用の有無だけで一律に判断するのではなく、作品の内容、制作過程、制作主体に基づき、時代に即した前向きで柔軟な判断をお願い申し上げます。
 このことで、町におけるAI活用への再考になれば幸いに思います。



【回答】


 日頃より、町政にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。


 また、この度は「わたしの提案・意見箱」へご投稿いただき、重ねて御礼申し上げます。
 今回いただいたご意見は、AI技術の発展という時代の潮流を捉えた、極めて重要な視点であると真摯に受け止めております。ご指摘の通り、文化庁の見解においても、AI生成物の著作権侵害の判断は「類似性」および「依拠性」に基づくものとされています。一方で、生成AIの仕組み上、出力された画像がどの既存著作物の影響をどの程度受けているかというプロセスはブラックボックスであり、第三者である町が客観的に検証することは極めて困難です。その上で、本町が今回の方針に至った理由を、改めてご説明させていただきます。
 前提として、「AI作品を原則禁止」とさせていただいたのは、生成AIの技術そのものや、ご提示いただいた「制作過程における主体性」を否定しているわけではございません。町の広報紙という公的な情報媒体を運営する立場として、「著作権保護」と「運営上の制約」という二つの観点から、一律の判断基準を設けざるを得ないのが現状です。
 第一に、「公的機関としての著作権侵害リスク管理」です。町が発行する広報紙において、万が一著作権侵害等の法的問題が発生した場合、それは町全体の信用問題に直結いたします。生成AIと著作権をめぐる法的な解釈や線引きについては、現在も国や専門家の間で議論が続いており、明確な基準は確立されておりません。住民の皆様の信頼に支えられている地方公共団体といたしましては、他者の権利を侵害することは決して許されません。現状、前述したとおり生成AIが生成した画像一つひとつが既存の著作物に依拠していないかを客観的に証明することは法律の専門家であっても困難であり、著作権侵害リスクをゼロにすることが難しいのが実情です。
 第二に、「検証の限界」です。ご提案いただいた「個別の制作過程を確認し、一つひとつ判断する」という手法は、理想的にはもっとも柔軟で望ましい形であると認識しております。しかしながら、現在、限られた人員で運営している広報担当が、すべての応募作品に対して「制作過程」「制作主体」「類似性の有無」を精緻に検証し担保することは、物理的に困難な状況です。
 このような現状から、すべての住民の方からの応募に公平かつ迅速に対応し、毎月適切に広報紙を発行するため、「生成AI作品は対象外」という明確な基準を設けざるを得ないという判断に至りました。
 社会状況の変化に応じて行政のルールも見直されるべきというご指摘は、おっしゃる通りです。しかし、技術の法整備や著作権の判例が流動的である現在、基準を曖昧にして運用を開始することは、かえって混乱を招くおそれがあります。現時点ではリスクを最小限に抑え、限られた資源で広報紙を継続的に発行するため、このような方針をとらざるを得ないことをご理解いただけますと幸いです。
 今後の住民投稿欄におけるデジタル技術や生成AIの取り扱いについては、国や他自治体の動向、法整備の状況を注視しつつ、より柔軟で時代に即した運用のあり方を庁内で継続して検討・研究してまいります。


 今後とも町の広報活動へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。



担当:情報未来課 情報担当

電話:0942-89-1655