令和6年3月 日本国内で麻しん(はしか)患者の発生が報告されています。
麻しん(はしか)は、平成27年に日本が麻しん排除状態にあることが世界保健機関(WHO)に認定され、令和2年以降は全国的に麻しん患者報告数の減少が続いていまいたが、令和5年に世界的に患者報告数が増加し、国内においても海外からの輸入症例が契機と考えられる事例が報告されており、令和6年3月現在、海外からの輸入事例が発生しています。
今後も、輸入症例や国内における感染伝播事例が増加する可能性がありますので、ご注意ください。
「麻しん(はしか)の感染事例が報告されています」(厚生労働省) (336KB; PDF形式)
海外の流行情報
麻しん(はしか)とは
麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。
感染力が非常に強い病気です。下記の表を参考に発症が疑われるときは、登校や出勤などを控えてください。
特徴 | 感染力がとても強く、発症率も高い |
感染経路 | 飛沫感染、空気感染、接触感染 |
潜伏期間 | 約10日から12日間 |
症状 |
感染後、10~12日間の潜伏期間を経て、38℃程度の発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が2~4日続きます。 その後39℃以上の高熱とともに発疹が出現します。 肺炎・中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎といった重い合併症を発症することもあります。 合併症がなければ、主な症状は7~10日間で回復します。 |
治療 | 安静と対症療法 |
麻しんを疑う症状がある場合
麻しんの疑いがあることを医療機関に電話等で伝え、受診の要否等を確認してからその指示に従ってください。
医療機関への移動の際は、公共交通機関の利用を可能な限り避けてください。
麻しん(はしか)はワクチン接種が予防に有効です
麻しんは感染力がきわめて高いことから手洗いやマスクのみでは予防はできませんが、予防接種(ワクチン)を行うことによって、95%以上の人が免疫を獲得し、予防することができます。
1歳児と小学校入学前1年間の幼児は、定期接種の対象です。早めに接種をしましょう。
なお、定期予防接種の対象でない方も、過去に予防接種を受けていない方は自費による予防接種をお勧めします。(任意接種)
海外渡航をされる方へ
海外では麻しんが多く発生している地域がいまだに多くあることから、麻しんにかかった(検査で診断された)ことがない方が海外渡航されるときには、あらかじめ麻しんの予防接種歴を確認し、麻しんの予防接種を2回受けてない場合、又は接種既往が不明の場合には予防接種を受けることを検討してください。