綾部八幡神社の旗上げ・旗下ろし行事
綾部八幡神社の旗上げ・旗下ろし行事が、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財(注1)」に選択するよう答申されました。
綾部八幡神社の旗上げ・旗下ろし行事は、境内のイチョウの木に掲げられた旗の巻き具合によって天候や作物の出来具合を占うというもので、2017年に県の重要無形民俗文化財に指定されています。
毎年7月15日に旗上げが行われて、秋分の日の翌日に、奉納相撲33番の取り組みが終わったのち、旗が下ろされるまで毎日朝夕、宮司が観察し記録を取られます。旗上げ、旗下ろしを行うのは、神旗人と呼ばれる締め込み姿の男衆で、体一つでイチョウの木に登り、神旗を結び付けた竹を木に括り付けたり、おろしたりします。
行事の始まりは951年といわれており、みやき町の誇る伝統ある行事です。今回この行事が選択されたことを受けて、今後、行事の詳細な記録を残し後世につなげていきたいと思います。
▲旗上げ
▲旗下ろし
▲下ろされた旗
(注1)「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」とは、重要無形民俗文化財以外の無形の民俗文化財のうち、記録・保存・公開に関する経費の一部を補助することができるもので、「選択無形民俗文化財」ともいいます。
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風俗慣習関係での選択基準は「由来、内容等においてわが国民の基盤的な生活文化の特色を示す典型」または、「年中行事、祭礼、法会等の中で行われる行事で芸能の基盤を示す」重要なものとされており、県内で選択された主なものとしては、呼子の大綱引き(H15)や田代の売薬習俗(H7)などがあります。