伝承・伝説 風天山の白蛇
寛政年間の佐賀領は、大雨洪水被害や雲仙眉山爆発、疫病流行、そして再度の大雨洪水による流屋や大干ばつなど、災害疫病に悩まされていました。そのため寛政11年(1797年)8月、九千部山の祈祷地に安置するため、石の祠が造られました。しかし、引き上げが難しく、山田橋のたもとに祀られていました。
その後、神の意志に綾部宮山に移ると出たので、大正2年6月18日に宮を移しました。
その石の祠が、まだ山田橋のたもとにあったころ、目の赤い長さ40センチメートルぐらいの白蛇がおりました。しかし、宮山遷座の4、5日前から白蛇の姿が見えなくなり、近所の人たちが探しましたが、見つかりませんでした。
ところが、白蛇は村人の心配をよそに、風の神様より先に1キロメートルも離れた宮山山頂にきていたのです。
「九千部の祈り」の伝説に、隆信の残すところ一千部となった読経を挫折させた、十羅刹女九名皐諦(くなこうたい)の誘惑の化身が出現する前に、白蛇が這い出しています。この話からか白蛇は風神の使いといわれています。
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